ほろうみの正解するポジ

投資の立ち位置を正しく理解するための記録╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !

2023年12月8日の週_うえっちチャレンジ(フェーズ1)

植田総裁のゼロ金利政策転換を匂わせる発言を受けて、日本国債が下洛したことがトリガーになったのか海外機関の円売りが殺到して、7日のニューヨーク市場で一時141円台まで円安方向に動いた。

日経平均株価指数も一日で500円以上動く日が連続して、一週間で1123円下洛した。当然のごとく小型株も連動してポートフォリオにも厳しい一週間になった。

 

自民党の安倍派議員の裏金問題が連日話題になっている。これが政局の転換に繋がり、日銀の動向にも影響してくるかもしれないので意識しておきたい。

 

 

 




 

 

 

チェック事項

 

 

キーワード

人的資本開示、2024年問題、輸入物価とCPIのタイムラグ、高速道路リニューアルPJ、新興国の債権危機問題、商用不動産価格下落、ギガキャスト、新NISA、レラティブストレングス、リテールメディア、生成AIの実経験への影響、フードデザート

 

2023年度のトレード方針

  • キャッシュ比率は状況に応じて資産の1割~4割の間でコントロール
  • 資産の1割の範囲内でショートトレード&実験トレード
  • ドル円100円~150円のレンジを越えてくる事態になれば一段と強い警戒モードに
  • 自分がショートしやすいと思った銘柄は他の人もそう思っているのでプレミアムがないと想定しておく

 

2023年銘柄選別基準

  • 将来的にROE30%超(非IT系は15%超)が期待できるか?
  • すでにROE30%超(非IT系は15%超)の銘柄はそれを継続することができるか?
  • 直近EPSの10倍以上の成長余地はあるか?
  • 直近売上の10倍以上の成長余地はあるか?(高成長株のみ)
  • トップラインで2割超成長を継続可能か?(高成長株のみ)
  • 1人あたりの売上を維持つつ従業員数を増やしているか?
  • 一時的なネガティブ要因(グリッチ)で評価が下がっているか?
  • 非連続の成長期待要因(カタリスト)が株価に反映されていないか?
  • マクロの逆境下でも根を伸ばし続けて強靭になれるイメージがあるか?
  • 経営者は適切なバランス感覚を持っているか?

 

 

 

みずほリサーチ&テクノロジーズ : みずほ経済・金融ウィークリー(2023年12月5日号)

世界経済:回復への足踏みが続く製造業。非製造業は僅かに改善も力強さ欠く
米国個人消費は底堅さを維持。ホリデー商戦は民間予測を上回る結果
欧州:インフレは鈍化継続。賃金も先行きは物価に遅行して減速する見通し
中国:PMIの50割れは、製造業で2カ月連続、サービス業ではコロナ収束後初
アジア:韓・台で製造業の下振れが縮小。半導体セクターの持ち直しが追い風に
輸出はNIEsを中心に持ち直し。ただし、米中向けの回復持続性には留意
日本:2カ月連続で増産。半導体関連の在庫調整が進展
経常利益は増加傾向を維持するも、増益ペースは減速
非製造業のソフトウェア投資が増加

 

 

日本車4社の11月米新車販売18%増 トヨタ、ホンダ好調 - 日本経済新聞

【ニューヨーク=堀田隆文】トヨタ自動車、ホンダなど日本車4社が1日発表した11月の米新車販売台数は約38万4000台で、前年同月と比べ18%増えた。9カ月連続で前年実績を上回った。米国市場では電気自動車(EV)に減速感が出ているが、ハイブリッド車(HV)やガソリン車が主力の日本勢は好調な販売が続いている。

日本車首位のトヨタの販売台数は約19万7000台で17%増えた。トヨタブランドでは、HVを...

 

日本のオフィスビル投資変調 海外勢4年ぶり売り越しへ - 日本経済新聞

国内のオフィスビル投資に変調の兆しが出てきた。金利上昇に伴う海外不動産不況のあおりで、けん引役だった海外勢は2023年に4年ぶりに売り越しに転じる見通しだ。賃料も新型コロナウイルス禍を経てなお下がり続けている。住宅を含む不動産投資全体は堅調だが、日銀が金融正常...

・海外勢、国内オフィスビルの買い手から売り手に
・欧米市況の悪化を受け日本で「益出し」
金利上昇で投資妙味薄れる懸念も

 

「人は足りないが初心者はいらない」 セキュリティ業界が直面する深刻な人材不足:Cybersecurity Dive - ITmedia エンタープライズ

ISC2の調査によると、サイバーセキュリティ業界の専門家は世界で550万人に増加しているが、増加するデジタル分野の脅威から身を守るためには、依然として数百万人の有資格者が必要であることが明らかになった。

サイバーセキュリティ専門のトレーニングサービスを提供するISC2が公開した「2023 ISC2 Global Workforce Study」によると(注1)、サイバーセキュリティの労働力は世界的に8.7%増加して550万人となり、過去最高の数に達した。しかし、業界は依然として400万人の専門家の不足に直面しており、世界のデジタル資産を適切に保護するためには合計950万人の有資格者が必要だという。

 業界の専門家の4分の3が「脅威の状況は過去5年間で最も厳しい」と回答しており、「今後2年から3年の間に予想されるサイバーリスクに対処するための十分なツールと人材が組織にある」と答えた専門家はわずか52%にすぎない。

 

「じゃあ資本コストは何%なら良いんですか?」 IR Advent Calendar|はりねずみ

「資本コストは何%なら良いのか」という疑問ですが、これは知らない人からしたら当然知りたい疑問だと思います。
だって東証のあんちきしょうが「資本コストを気にした経営」「資本コストを上回るROE」とかいうのを標榜しているので、じゃあ目標値として何%なのか知りたいじゃないか、という話です。

そこで、よく分かってないコンサルとかが、多分まぁマッキンゼェ (マッキンゼー・アンド・カンパニーによる 『企業価値評価』のこと。企業価値評価の聖書と言われる鈍器) とか参照してふむふむ言いながらしたり顔で使って事業会社に提供するものがあります。
それが、

資本資産評価モデル (Capital Asset Pricing Model)

という害悪です。

これはクライアントの求めるところの「資本コストの数値」をそれはもうビシッと定量的に提供します。リスクフリーレート (国債利回りとか) に、株式のリスクプレミアムをべぇた (β: 市場ポートフォリオ、日本で言えばTOPIXの変動に対する当該銘柄の感応度) を掛けることで求められる、極めてシンプルかつ美しくかつ理論的に、極めて理論的に正しいものです。

そして、このCAPMに基づく数値を貰ったある事業会社 (PBR0.5倍) の方は言う訳です。
「なるほど、うちの資本コストは5%程度で、ROEはそれを上回っているから問題ないんだな」

胸に留めておいていただきたいことがあります。
ROEが資本コストを超えていたらPBRは1倍を超えている」
「PBRが1倍を超えていないならROEは資本コストを超えていない」
という現実です。

…今やぼちぼち業界の人であれば知っていると思われるCAPMは、現代ポートフォリオ理論における偉大な発明の一つです。
実証的に計算された3ファクターモデルと異なり、確かなミクロ経済学の理論的基盤から数学的に導出された、『理論的に正しい』モデルです。

一方で、それを現実に適用するには様々な課題があります。
市場の効率性、株式の流動性、市場参加者の多様なものの見方…

大企業の場合、これらは割と平準化されてそれっぽい数値になります。
ただ、残念ながら、今年に入って「資本コストを意識した経営」を唱え始めた企業の方々にはいくつか重大な誤解を生んでしまう…それがCAPMを用いた資本コストの算出です。

あぁ、ご安心を。悪は理解しないまま適用している、あるいはきちんと理論的背景について指導していないコンサルか投資銀行です。 (勿論全てではなく中にはまともな人もいますし、まともな人の方が多いとは思いますよ! 本当!)

資本コストは事後的にしか観測出来ない
詰まるところ何が言いたかったかというと、一部の業界をdisりたかったのではなく、ある会社における資本コストとROEの関係性は市場を見ることによってしか推察されず、それは結局株価が決めているのと同じようなことであり、事後的にしか観測されない、ということです。

なので、僕は「じゃあ資本コストは何%なら良いんですか」という質問に対しては「現実の市場と比べて異常じゃなければ何%でも良いんじゃないですかね」という回答をしています。

この現実の市場から逆算した株主資本コストをインプライド資本コストとか学術的には呼んでいますが、ざっくりした数値を把握するやり方としては結構色々あります。

多分やりやすいのは「PERの逆数を取りましょう」というやつです。一部の上場会社の資料では「広義の株主資本コスト」とか言われてたりしますね。

あるいは、ROEをPBRで割ってみましょう。大体似たような数値が出てきま
す。 

あと、成長率で調整する方がもう少し現実に即した数値にはなります。めちゃくちゃざっくりですけど、上の方法で計算した数字に、売上利益が平均して10%位伸びてるならその数値に大体1%を、20%伸びてるなら2%を、30%以上伸びてるなら3%足すとぼちぼち良い感じの数字にはなるのではないでしょうか。

大事なのは、上の計算式で出てきた数字が例えば6.2%だったとして、じゃあ株主資本コストが6.2%なんですかというと、まぁ大体6~7%とかで捉えておけば良いんじゃないでしょうか、って感じです。

その辺を考えると、「とりあえず10%以上は出しておかないと安心できないなー」という感じで水準感を捉えていく訳です。

ちなみに僕は四季報予想とかBloombergコンセンサスを用いて、残余利益モデルをベースに逆算して…とかやってるのでもう少し中長期的な目線に基づいたインプライド資本コストを提供しています。興味ある方はご連絡ください。

補論: IRによる株主資本コストの低減
ちなみに「適切なIRは資本コストを低減させる」という話ですが、上の前提に立つと僕はこの言説は信じていません。「適切なIRを通して、株価が上がった」ことを事後的に評価すると「資本コストが低減した」になる、というだけだからです。
なので、正直IR活動を増やすことで資本コストを低減して株価を向上させPBR1倍超を目指します、という言説は極めてぐちゃぐちゃした構造なんですよね。

出てきた数値が適切かどうか分からない問題
CAPMとかで『理論的に正しい』数値を元にコミュニケーションを取るより実際の現実を見て水準感をふわっと考えた方が実態に即していますよ、という話をしましたが、「でもそんな数字、いまいち裏付けが無くて何だか自分で適切な水準か判断出来なさそう…」っていう気持ち、あると思います。

なので、上で挙げた方法を使って幾つかの大企業に関して計算してみました。「彼らと比べて自分たちはどうだろうか?」という気持ちで自分の数字を見つめ直してみると、少し感覚が分かるのではないでしょうか。

最低クラス  -オービック- だいたい4~5%
① 営業利益率60%
② 会計システムという基本的に解約されない立場
ストックビジネス
④ 1桁~2桁半ばの営業利益成長率

個人的な好みもありますが、おそらく全上場企業の中でも最もクオリティが高いビジネスモデルを構築している1社としてオービックを選んでみました。
利益の成長性がそこまで高くないこと (とはいえ一桁半ばから最近は2桁成長…) も含めて成長率の設定を1%で置いていますが、それでも株主資本コストの水準は4%程度。ちょっと高めに置いても良いかなー、とは思っているので、それを踏まえても4~5%程度と考えて良いのではないでしょうか。

言い換えれば、① ストックビジネスでもなく ② 利益率も高くなく ③成長もしていない のにこの水準を自社の株主資本コストとして設定すると怒られる議論対象になります。ちょっと見つめ直しましょう。

耐久消費財大手  -トヨタ自動車- だいたい9~10%
① 日本を代表する大企業
② 為替変動リスクの大きさ
③ 成熟した市場と経営状態
④ ぼちぼち設備投資が必要

続いて日本を代表する企業としてトヨタ自動車
成長性は1%で置きましたが、実態として利益が成長している訳ではないので低くても良いかもしれない。それを踏まえると9%前後って感じじゃないでしょうか。

設備投資が結構要る、外部リスクが大きい、成長性がぼちぼち、そんなのに当てはまる企業などはこれ位の水準で出てきたとしてもまぁそうなのかな、という感じです。

高クオリティ半導体製造装置  -東京エレクトロン- 6~11%
① 循環成長株 (シクリカル株)
② 高利益率、高市場シェア、高成長率

僕の計算方法だと成長率を維持させているので、半導体のような、業界がサイクル的に動く業界では長期で見た時に変動幅が大きくなります。
基本的に
① サイクルのピーク付近
→ 来年以降の減速を懸念して高め (時価総額が低く評価)
② サイクルのボトム付近
→ 来年以降の上昇トレンドを見越して低め (時価総額が高く評価)
という感じです。

方向性に自信が無い時は平均的になるのかな、と考えると、概ね7~8%程度で見られているのではないでしょうか。
シクリカル、高成長2つ揃ってその程度になるので、大体成長性の薄いシクリカル (ポジションの弱い機械など) は9~10%という認識です。

サービス大手  -リクルート- 5~6%
① 人材サービス大手
② 営業利益率は10%、EBITDAマージンで15%程度
Indeedなどの成長要素

ハイエンド、耐久消費財、シクリカルときてサービス大手何か無いか、ということでリクルートを見てみました。
大体5~6%程度で、オービックと比べるとやや高い程度の水準ですが、ぼちぼち安定した評価です。成長率を気持ち高めに2%で取ったのでもう少し低い位かもしれません。

不動産  -野村不動産- 9~10%
① バランスシートを使うビジネス
② 業界大手

最後に、今までと異なってバランスシートを使う (事業のために資産を保有・回転させる必要がある) ビジネスから野村不動産
この類のビジネスは利益の一定をバランスシートの強化に回さないといけないため、株主から見ると素直にROEを評価しにくい点があるが、そういった事情もあってバランスシートを使うビジネスに対する株主資本コストは一定高いところがある。野村不動産程大きくてもこの水準であり、小型不動産ではざっくり計算すると12~15%になることも多い。

 

 

 

食品流通悩ます冷蔵倉庫不足の足音 築40年超が3割に - 日本経済新聞

国内の物流関係者の間で、農畜産物水産物、冷凍食品を保管する冷蔵・冷凍倉庫が今後不足するという警戒が広がってきた。築40年を超える倉庫が3割に上るものの建て替えが進まず、10年後は大半の地域で足りなくなるとの試算がある。不足すれば生鮮食材や冷食の流通が滞るほか、輸入食品の安定確保のボトルネックとなる恐れもある。

「求められる役割が広がっているのに、業界全体で設備投資が進んでいない。小さい会社は倉...

 

次の火種は中国の信託会社か-4分の1以上が深刻なディストレス状態 - Bloomberg

4年前に中国の地方銀行業界に広がった問題を予測したアナリストが、今度は中国の2兆9000億ドル(約424兆円)規模の信託業界に同様の警告を発している。

ブリッジウォーター・アソシエイツとUBSグループの元アナリストであるジェイソン・ベッドフォード氏は、信託会社の多くが「深刻なディストレス状態にあり、資本の支払い能力が危機にひんしている可能性がある」と指摘した。

ベッドフォード氏は、250近い財務諸表を精査し中国の中小銀行を揺るがす問題にいち早く警告を発したことで知られるようになった。中国のシャドーバンキング(影の銀行)部門の一角を占め、銀行預金の数倍のリターンをオファーする中国の信託会社についても同様の分析を行ったところだ。

ベッドフォード氏の試算によると、2022年の財務諸表を公表した信託会社55社のうち14社は、報告した不良資産および要注意資産が総資産の3分の1を超えた。報告しなかった13社の多くも問題を抱えている可能性があるという。

信託会社を監督する国家金融監督管理総局にコメントを求めたが、返答はなかった。

経営難に陥った不動産開発業者に大々的に融資してきた信託会社各社には、すでに亀裂が走っている。今年に入ってから中融国際信託の支払い遅延が抗議デモを引き起こし、5月には新華信託の破綻で業界初の倒産が発生した。

 

ビットコインが一時4万2000ドル台、上げ加速-年初来で150%超上昇 - Bloomberg

ロンドン時間4日午前の取引で、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が一時4万2000ドル台に乗せた。年初来の上昇率は150%を超え、短期筋の買いが加速している。

ビットコインは一時6.1%上昇の4万2144ドルと、ステーブルコインのテラUSD(UST)が暴落する前の2022年4月以来の高い水準となった。このまま行けば、年間ベースの上昇率は20年以降で最高となる見通しだ。

ビットコイン現物投資型の上場投資信託ETF)承認後の需要拡大や米利下げへの期待が背景にある。インフレ沈静化に伴い米連邦準備制度が利上げを終えたと投資家は確信を強めており、来年見込まれる利下げ幅に焦点が移りつつある。こうした背景の変化が世界的な相場上昇を促し、デジタル資産への投機的な関心を再燃させている。

IGオーストラリアの市場アナリスト、トニー・シカモア氏によれば、テクニカルチャートパターンが示す次に注目すべき水準は4万2330ドル。「SECによるETF承認と24年の米利下げを巡る楽観論がビットコインを引き続き支えている」と同氏はリポートで指摘した。

デジタル資産業界は、米資産運用会社ブラックロックなどが申請した国内初のビットコイン現物投資型ETFについて、米証券取引委員会(SEC)の審査結果を待っている。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)は、1月までに一連の承認が得られると予想している。

 

エヌビディアCEO、日本で「AIファクトリー」-経産相と面会 - Bloomberg

半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は5日、人工知能(AI)を開発する「AIファクトリー」のネットワークを構築する考えを示した。

同氏と西村康稔経産相が5日午前、都内で面会した。ファン氏はソフトバンクやNEC、NTTなどと協力していることを明らかにした。

政府は生成AIに必要な画像処理半導体(GPU)の供給で同社に協力を働きかけている。4日には岸田文雄首相がファン氏と面会した。

西村経産相は日本も生成AIの開発に力を入れており、エヌビディアのGPUが必要で、「連携が欠かせない」と改めて強調した。また同社が日本が強みを持つロボティクス分野に期待感を寄せていると面会後の閣議後記者会見で話した。

ファン氏は「日本には、独自のAIを作り出すための技術的、産業的な専門知識や能力がそろっている」との考えや、日本でAIスタートアップを支援する意向も示した。

 

世界の製造業在庫、コロナ前比3割増 中国減速で過剰感 - 日本経済新聞

世界の製造業で在庫に過剰感が出ている。主要企業の在庫は9月末に2兆1237億ドル(約310兆円)と新型コロナウイルス拡大前より3割多い。供給網正常化を受け、積み上がった在庫の削減に動くが、中国景気減速などで多くの業種で調整が遅れている。在庫消化にかかる時間は歴史的な長さで、世界景気の重荷になりかねない。

QUICK・ファクトセットのデータをもとに、比較できる4353社を集計した。企業在庫は経済の...

 

バブル期以来、日本勢1兆円の海外不動産投資-NYやロンドンで - Bloomberg

日本の投資家は、国際決済銀行(BIS)のデータに基づく実質実効為替レートが約50年ぶりの円安となったことや世界的な不動産不況にもかかわらず、過去20年で最も多くの資金を投じ、海外の不動産を買い上げている。

日本の企業や年金基金が今年購入した資産には、ニューヨーク・マンハッタンの超高層ビルトロントのデータセンター、ロンドンのオフィスビルが含まれる。オフィスの空室率と金利上昇が他の買い手を遠ざける中で、潤沢な資金を持ち、先進国で唯一最低水準の借入金利を利用できる日本勢の動きが、市場を幾分安堵(あんど)させる。

ニューマーク・グループのインターナショナル・キャピタル・マーケッツ・グループ責任者アレックス・フォシェイ氏は「今は競争力を高められる絶好の機会と捉えているようだ」と指摘する。

MSCIリアルアセッツによれば、世界の商業用不動産取引に占める日本勢の資金は、年初来で74億ドル(約1兆900億円)と、過去15年の年間平均の3倍余りに達する。日本からこれほど大規模な資金が投入されるのは、ニューヨークのロックフェラーセンターやペブルビーチ・ゴルフリンクスという象徴的な権益買収に火を付けた1980年代後半のバブル期以降、ほとんど例がない。

ブローカーによると、日本の顧客は米国とオーストラリア、インドを中心に海外で投資を続けたいと考えている。日本国内のローリターンの現状を鑑み、収入源の分散を図る長期的視点に立つ企業がほとんどだ。円安で購買力が低下しているとはいえ、不動産不況の影響で価格は魅力的と映る。

 

分譲戸建て、在庫効率悪化 オープンハウスは40日増 - 日本経済新聞

低価格戸建て分譲を手がける「パワービルダー」各社の在庫効率が悪化している。オープンハウスグループの2023年9月期の棚卸し資産回転日数は約190日と需要が活況だった21年9月期から約40日延び、過去5年間で最長となった。住宅価格上昇や金利高で消費者が購入に慎重になり、販売が振るわない。採算悪化の懸念から株価も低迷している。

国土交通省によると、10月の分譲戸建ての新設着工戸数は前年比8.8%減の...

 

アメリカ「1ドル店」に変調 低所得層の消費減、Temu躍進も脅威 - 日本経済新聞

【ニューヨーク=朝田賢治】米国で「1ドルショップ」の収益力が低下している。根強いインフレで消費者の節約志向が高まるなか、日用雑貨の購入場所として高い人気があったが、直近の決算では既存店で客単価の低下が目立つ。主要顧客の低所得層の消費に陰りが出てきているほか、中国系の格安通販などとの競争激化も変調の要因とみられる。

1ドルショップ大手のダラー・ゼネラルが7日発表した2023年8〜10月期決算は、売...

 

日本国債急落、世界の債券相場上昇にブレーキ-米雇用統計も懸念 - Bloomberg

日本国債の7日の下落が既に利回り下げ過ぎを懸念していた米国債トレーダーの神経を逆なでし、世界の債券相場上昇にブレーキがかかった。

米10年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.18%に達し、今週の低下幅はわずか2bpとなった。日本銀行植田和男総裁の発言や30年物日本国債入札不調で、日本の10年債利回りが昨年12月以来の大幅上昇を記録した。

米国債連邦準備制度が近く利下げを開始するとの期待から上昇してきたが、一部ストラテジストは値上がりの行き過ぎを警告している。

 RBCブルーイン・ドルフィンの市場分析責任者、ジャネット・ムイ氏は「世界の債券相場上昇は11月に非常に速く、大きく進んだ。一服は理にかなう」と語った。

TDセキュリティーズは8日発表の11月の米雇用統計前に10年物米国債を売ることを勧めた。統計発表を受けて「利回りが急上昇するリスクがある」とみている。JPモルガン・チェースのストラテジストはリポートで、利回りが来年4-6月(第2四半期)についての同行目標を下回ったとして、ここから上昇するリスクがあると指摘した。

米国債市場は12月恒例の流動性低下の兆候も示しているとJPモルガン・チェースはリポートで指摘。TDの金利ストラテジスト、プラシャント・ニューナハ氏によると、これが日銀当局者の発言の影響を増幅している可能性がある。

植田日銀総裁が金融政策について「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」と発言したことで、トレーダーは12月の日銀政策決定会合が「ライブ」イベントになると考えている。

日本の30年債入札で応札倍率は2015年以来の低水準となり、債券相場は急落。10年物国債利回りは11bp上昇し0.75%を記録。22年12月20日に当時の黒田東彦総裁が10年債の利回り許容レンジを拡大して市場を驚かせた時以来の急騰だった。

ブルーエッジ・アドバイザーズでマーライオン・ファンドの運用に携わるカルビン・ヤオ氏は「今回の入札は、日銀が予想より早く緩和政策を終了させるリスクの一部を浮き彫りにしたようだ」と話した。

一方、BNPパリバ・アセット・マネジメントのマルチアセット世界責任者、マヤ・バンダリ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「日本は、他のG10諸国の中銀が緩和を始める来年早々に、利上げを始める状況にある」と指摘。「日本は世界の他の国とは違うところにいるので、日本の動向で世界の論調が変わることはない」と話した。同氏は6日に日本国債のポジションをショートに転じたという。

 

GDP、年率2.9%減に下方修正 7〜9月改定値 - 日本経済新聞

内閣府が8日発表した7〜9月期の国内総生産GDP)改定値は物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.7%減、年換算で2.9%減だった。11月の速報値(前期比0.5%減、年率2.1%減)から下方修正した。個人消費などが弱含み、4四半期ぶりのマイナス成長となった。

QUICKが事前にまとめた民間予測の中心値は前期比0.5%減、年率2.0%減だった。成長率への寄与度は内需がマイナス0.6ポイント、外需がマイナス0.1ポイントだった。

速報値では内需がマイナス0.4ポイント、外需がマイナス0.1ポイントの寄与度となっていた。内需の落ち込み幅が広がり、全体を押し下げた。

内需の柱である個人消費は速報値の前期比0.0%減から0.2%減に下方修正した。2四半期連続のマイナスとなった。最新の消費関連統計を反映した結果、食品や衣服などの消費が弱含んだ。

品目別に見ると、衣服などの半耐久財は0.5%減から3.2%減に、食品などの非耐久財は0.1%減から0.3%減に下振れした。

設備投資は前期比0.6%減から0.4%減に上方修正した。マイナスは2四半期連続となる。

財務省が1日に公表した7〜9月期の法人企業統計などを反映した。金融・保険業を除く全産業の設備投資が季節調整済みの前期比で1.4%増えた。非製造業が持ち直した。

民間在庫の寄与度は前期比でマイナス0.3ポイントからマイナス0.5ポイントにマイナス幅が拡大した。在庫を積み増す動きが速報値での想定より弱かった。住宅投資は0.1%減から0.5%減に落ち込んだ。公共投資は前期比0.5%減から0.8%減に下方修正した。

国内の総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期比5.3%上昇した。速報値では5.1%上昇だった。名目GDPは前期比0.0%減、年率換算でも0.0%減だった。実額は年換算で名目が595兆円となり、速報値の588兆円から増えた。

 

中国11月CPI、過去3年で最大の落ち込み PPI下落幅拡大 | ロイター

[北京 9日 ロイター] - 中国国家統計局が9日発表した11月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が過去3年で最も落ち込み、生産者物価指数(PPI)も下落幅が拡大した。内需の弱さが景気回復に影を落とす中、デフレ圧力の高まりを示した。

CPIは前年比、前月比ともに0.5%下落。ロイターがまとめた市場予想(前年比、前月比ともに0.1%下落)よりも大幅なマイナスとなった。前年比の下落率は2020年11月以来の大きさ。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、Xu Tianchen氏は今回のデータについて、政策当局者の懸念材料になると指摘。世界的なエネルギー価格の下落、冬の旅行ブーム後退、慢性的な供給過剰を要因に挙げた。

デベロッパーや地方政府がレバレッジ縮小を続け、世界的な景気減速も見込まれることから2024年も下押し圧力は高まるだろう」と述べた。

食品と燃料を除いた前年比のコアインフレ率は0.6%で10月と同じだった。

 

「食の砂漠」都心にも買い物難民 大型開発で住環境変化 - 日本経済新聞

フードデザートは生鮮食品が入手困難な地域を指す。その地域の住民は栄養状態が悪化し、健康を損ねる恐れがある。2023年11月に日本一の超高層ビル、麻布台ヒルズが開業するなど今も発展が続く港区だが、公営住宅で暮らす人や年金生活者らがフードデザートのリスクを抱えている。

東京大学の浅見泰司教授と中村恵美氏は22年、同区麻布・高輪地区のスーパーの立地や生鮮食品の販売価格、住民の食品の摂取頻度などを調査し、南麻布や白金、高輪の一部がフードデザートになっているとの研究論文を発表した。浅見教授は「フードデザートと無縁とみられる東京都心でも買い物に困る高齢者らは多い」と話す。

1つは物理的な要因だ。麻布・高輪地区には2000年以降、200戸以上の住宅を伴う約20の大型開発の実績・計画があり、開発地点から500メートル圏内に高級スーパーの開店が相次いだ。非高級スーパーはそれよりも遠方で立地競争が起きている。富裕層が移り住み、居住環境が変わる現象の「ジェントリフィケーション」だ。

2つ目として経済的な要因がある。地区内で野菜13品の合計価格の平均を調べると、小型スーパーが2353円、個人商店が2349円だったのに対し、高級スーパーは3572円と5割以上も高かった。

3つ目に社会的な要因が挙げられる。フードデザートに住む高齢者を対象に肉や魚などの10食品群の摂取頻度を調査したところ、4食品群未満の「低栄養リスク状態」が59%となり、他地域に比べて割合が1.8倍高かった。家族や地域とのつながりの少なさとの関係が指摘されている。

フードデザートに関する全国調査はないが、買い物難民の高齢者は店舗が少なく公共交通網が不十分な地方に多い。国の研究機関、農林水産政策研究所はスーパーなどから500メートル以上離れ、車の利用が困難な高齢者を「食料品アクセス困難人口」と定義し、5年ごとに推計結果を公表している。

15年時点で全国825万人とされた食料品アクセス困難人口のうち、地方圏は447万人で5割強を占めた。一方、東京でも買い物難民が拡大している実態も浮かんだ。15年時点の東京圏は198万人。05年に比べて1.6倍で、他地域よりも増加率が顕著だった。

東京都心のフードデザートは地方や郊外で主流のアクセス問題だけでなく、高い生鮮食品を買い控えることなどに特徴がある。

港区のシンクタンク、港区政策創造研究所は10月、区民の食料品の買い物の満足度に関する初の調査結果を公表した。店舗までの距離を「不満」と回答した住民の割合は赤坂17%、芝9%、麻布6%、価格の「不満」は赤坂25%、芝と麻布は13%だった。

一方、飲食業・小売業者を対象にした調査では事業を「縮小・撤退する」と回答した割合は高輪が24%、赤坂と芝浦港南は13%、麻布は9%だった。麻布・高輪地区以外の都心にもフードデザートがある可能性が見てとれる。

東京都などは対策として都内各地で移動販売を展開する。港区に隣接する渋谷区広尾にある都営住宅のエレベーターホールでは、週2回訪れる移動販売の店主が客の好みや最近買った商品を念頭に置きながら次々と声をかける。客は杖や手押し車、車いすを使ったり、ヘルパーに付き添われたりと買い物が不自由な高齢者が多い。

地方や郊外では人口が減少した地域を対象にスーパーへの移動手段の提供や移動販売、食品の宅配などの対策が打ち出しやすい。これに対して都心ではフードデザートのリスクを抱える高齢者らが分散しており、対策が難しい。

フードデザートに詳しい早稲田大学の浅川達人教授は「都心では地方に比べて困っている高齢者らが見えづらく、まずは実態を把握する必要がある」と指摘。「産官学民が協働して支援すべき居住地区を可視化し、それぞれの地域にあったオーダーメードの対策を創出することが必要だ」と話す。