4月10日に新型コロナ対策のため7都府県に対して緊急事態宣言が出され、それに付随して各所で活動自粛が本格化してきた。3蜜を避けるために望まれた結果なのは間違いないが、経済活動はこれ以上ないレベルで停滞することになる。
市場は緊急事態宣言は折り込み済みだったようで、世界市場の好調さの後押しもあり底固い値動き。各社の月次発表を見ると3月の消費活動の落ち込みは予想通りに酷い。4月も同レベル以上に落ち込むのは確実で、なんとか緊急事態宣言中に収束(終息じゃない)させないと確実にヤバい、はずなのにこの危機感が一般レベルで共有されているのかが微妙なところ。
先週大きくドローダウンしたインソースが急回復。ここの1ヶ月間のボラティリティは酷すぎる。
原油安問題は各国の調停が難しく予断を許さない動き。新型コロナによる世界全体の経済活動停滞による原油需要減、サウジアラビアの王族のコロナ感染は大きなファクターになりそう。
懸念事項
- 日本の緊急事態宣言が終了する5月6日までにピークアウトして収束フェーズに持ち込むことができるかどうか。根拠なく楽観的な人が多いように見受けられるのが気がかり。
- 活動自粛中のイタリアなどの欧州は確実にピークアウトしているがなかなか安心領域まで感染者数が減らせない状況。各国で自粛疲れが見られる様相で難しい国家運営が続くと思われる。
- 医療体制が整備されていない新興国の新型コロナ対応状況。いろいろネガティブなニュースが流れてきている。
- 原油安
- 米国のピークアウト
- 東南アジア諸国のサプライチェーン
- コロナウイルスの原因国として非難されている中国と各国との衝突
今後の対応方針
- 激しいボラティリティに耐えることができるキャッシュ比率を意識した資金管理
- 新型コロナ終息を見据えた長期スパン目線での銘柄選別
- 短期リバ勢が逃げた局面で逆張り狙いをメイン方針とするように心がける
- 決算シーズンに向けての対応 決算後のボラに安易に飛びつかないように
【月間騰落】
日経平均 + 9.42% 2週ぶり上昇
TOPIX + 7.92% 2週ぶり上昇
東証2部 + 8.14% 2週ぶり上昇
マザーズ +12.87% 2週ぶり上昇
日経JQ + 5.57% 2週ぶり上昇
REIT + 7.73% 2週ぶり上昇
NYダウ +12.67% 2週ぶり上昇
独DAX +10.91% 2週ぶり上昇
英FTSE + 7.89% 2週ぶり上昇
仏CAC40 + 8.48% 2週ぶり上昇
伊MIB + 7.55% 2週ぶり上昇
金先物 1647→1752 +6.51%
原油WTI 26.09→22.76 -19.69%
ドル円 108.49→108.47 +0.01%
VIX先物 41.67(4/9) H47.51 L41.39 *過去最高は89.53(リーマンショック)
イタリア国債CDS 5year 192.4bp (4/11) 200bpが注意? 400bpが危険?