ちゃぶつき相場になるという予想は的中してしまった。今週は日経平均が3営業日のうち2日で終日ベースで上下に2%近く動いた荒れ相場になった。日中の変動も大きく、中国恒大の動向に翻弄されているように見えるが、夏枯れ相場が続くなかで売買のきっかけを模索していた投資家が始動した影響もありそう。
夏枯れ相場ってあるんだなと改めて認識できた。
第5波は全国的にピークアウト。緊急事態宣言も30日に解除が発表されたので、これから経済活動が回復してくれることに期待している。市場のほうはすでに折込み済みで、これがきっかけに大きく買われる展開は想定していないが、今後の各企業の業績反映にポジティブサプライズが出てくれば日経平均35000円を目指す勢いで買われることになるかもしれない。
今週は次期首相を決める自民党総裁選がある。誰が選ばれるかわからない混戦状況であり、候補者の事前の方針説明なんてPR優先で長期展望の参照にもならないので、総裁選の報道からは意図的に距離を置いて過度な期待を込めないようにしている。ただ、市場が菅首相の辞任発表を契機に上方向に動いてきた経緯があるので、総裁選後に材料出尽くしで一旦売られる可能性もあることは警戒しておく。
留意事項
- テーパーリング思惑からの世界市場のドローダウン
- パッシブ投資比率の高まりについて考える
- コロナ感染拡大によるサプライチェーンの混乱
- 米国市場のピークアウト懸念 日本市場との逆相関
- 新総裁選(9/29)と衆院選(11月初旬?)
- 原材料の価格上昇が継続中
- 中国恒大問題から中国の不良債権の顕在化
- コロナ補償終了後の10月の米国雇用統計
- 自民党総裁選後の材料出尽くしを警戒
対応方針
- 柔軟に対処できるようにキャッシュ比率を意識する
- ROEと増収継続性を重視
- 逆回転には逆らわない
- 23日の反発(20日の底値)が当面の節目になると意識
- プラットフォーム系の押し目
- 需要急増セクターへの順張り
キーワード
・テーパーリング、中国恒大、米国雇用統計、総裁選、衆院選、シニアマネー
鉄鉱石先物の下落止まらず、100ドル割り込む-中国が鉄鋼生産抑制 - Bloomberg
鉄鉱石先物の下落が止まらない。17日には1トン=100ドルを割り込んだ。中国による環境対策を受けて急速に値下がりしている。
鉄鉱石先物が続落、中国の鉄鋼生産抑制で需要減-先週の上昇から一転
鉄鉱石の先物価格はピークを付けた5月以降、50%余り下落。鉄鋼生産で世界最大の中国は今年、環境負荷が大きい鉄鋼業界の減産計画を推進しており、目標達成のため各地で生産が抑制されている。中国の不動産業界の急減速も鉄鉱石需要に打撃となっている。
【東京】無観客で行われた東京五輪は、日本の新型コロナウイルス流行を悪化させなかったことを初期のデータは示唆しており、中国で来年2月に開かれる冬季五輪の主催者に模範を示している。
海外から訪れる約5万人の選手や関係者らがコロナウイルス感染を加速させるかもしれないとの懸念をよそに、日本は7月23日から8月8日まで夏季五輪を開催した。そうした訪問者のほとんどは感染力の強いデルタ株が日本で本格的に流行し始めた7月に到着し、日本の感染者数は大会期間中の8月初旬にピークに達した。
東京での感染の規模とスピードは、日本の他の地域やデルタ株に見舞われている他国の状況とあまり変わらなかった。他国では、感染者の激増を引き起こす「スーパースプレッダーイベント」はその後の数週間または数カ月にわたって感染者の増加を招いている。だが、東京や日本全体の感染者数は8月中旬から急減し始め、現在はピーク時の約4分の1にまで減少している。
弊所が運営する欧州スポット電力市場で16日午後8時半から30分間のメガワット時の英国卸電力価格が2500ポンド(キロワット時で約380円)まで急騰した。同日の東京での卸電力価格が8円程度なのでその異常さが分かる。英国ではガス価格も年初から3倍超に急騰しガス火力発電コストを押し上げている。
背景には再生可能エネルギーへの急速な移行がある。英国は過去10年で風力を中心に再生エネの導入を進め、気象リスク発生時のバックアップ電源として石炭火力を環境負荷の低いガス火力に置き換え排出削減に成果をあげてきた。今回の需給ひっ迫は再生エネへの依存リスクの顕在化事例と言える。
みずほ銀行のシステム、金融庁が管理へ 異例の行政処分: 日本経済新聞
金融庁は週内にも、ATMなどの障害が多発するみずほフィナンシャルグループとみずほ銀行に対し、異例の行政処分となるシステムの「管理命令」を発動する方針だ。年内いっぱいをメドに、同行が進めるシステムの更新作業や保守業務を共同で管理し、必要に応じて運営体制の見直しも命じる。金融当局がシステム運営を直接監督することで障害再発を最小限にとどめ、金融システム不安への波及を防ぐ。
新型コロナ: 米のコロナ死者数、スペイン風邪を上回る CNN報道: 日本経済新聞
【ニューヨーク=共同】米CNNテレビは20日、新型コロナウイルスによる米国の死者数が、1918年を中心に流行したスペイン風邪の死者数約67万5000人を上回ったと伝えた。米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナによる米国の死者数は20日時点で67万6000人を超えた。
スペイン風邪流行時の米国の人口は現在の約3分の1だった。
AP通信は米ワシントン大の推計として、年末までにさらに約10万人が死亡し、累計死者数は77万6000人に達する可能性があるとしている。
【住宅クライシス】タワマン管理契約と修繕工事の深い関係(1/2ページ) - 産経ニュース
ダイナミックな眺望や充実した共用施設などが人気のタワーマンション。容積率や日影規制を緩和した平成9年の建築基準法改正によって都市部を中心に開発が加速し、棟数は全国で1300を超えた。新築ラッシュが今も続く一方で、築年数が経過し、管理組合と管理会社との関係性に亀裂が生じたマンションも少なくない。管理会社では近年、売り上げ拡大よりも利益を重視した経営にシフトしており、新築時から続いた管理委託契約を打ち切る事態も起きている。
マンション業界の調査やコンサル業務などを行うNPO法人「マンション管理支援協議会」(東京)によると、ある大手管理会社において、今年3月末までの1年間で契約打ち切りとなった件数は、戸数ベースで3万7千戸を超え、4年前の6・6倍に伸びた。
背景には、管理人や清掃員の人件費などが高騰しても、管理委託費の値上げを組合側に受け入れさせることが簡単ではなく、管理委託業務だけでは十分な利益を得ることが困難という事情がある。
管理会社のもう一つの収益の柱は、組合側から受注する修繕工事。同NPOによると平成28年度、ある財閥系大手管理会社では総売上高約442億円のうち約69%が修繕工事の売り上げで占められ、工事依存の傾向は現在も続く。
成長回復へDX課題、中小で導入・検討4割のみ 経財白書: 日本経済新聞
西村康稔経済財政・再生相は24日の閣議に2021年度の経済財政報告(経済財政白書)を提出した。新型コロナウイルス禍でも景気は回復局面にあるとしつつ、成長への課題にデジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れを挙げた。中小企業はDXの導入・検討が4割にとどまる。成長分野への労働移動を促すため、大学などで学び直す「リカレント教育」の推進も求めた。
企業にデジタル化を担う人材の過不足を聞いたところ、全体の55%が不足と回答した。海外企業と競合する大企業は76%が不足と答えたが、国内取引の多い中小は50%だった。中小では「必要ない」の回答も17.7%あった。開発者と利用者の双方でデジタル技術にたけた人材の育成が欠かせない。
情報通信分野への投資も少ない。日米の情報通信業が費やす研究開発費を対名目国内総生産(GDP)比でみると、日本は0.11%で米国(0.44%)の4分の1だった。企業のデジタル対応への投資意欲は強く、白書では「波及効果の大きい分野への資源配分の拡大」を求めた。
【シンガポール】中国当局は地方政府に対し、不動産開発大手の中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の経営破綻に備えるよう指示している。複数の当局者が明らかにした。政府は巨額の債務を抱える同社の救済に二の足を踏み、経営破綻による経済・社会的影響をにらんで対策を進めているようだ。
これら当局者は「見込まれる嵐に備える」よう指示を受けた、としている。地方政府や国有企業は、恒大集団が秩序ある手法で事態に対処できなくなった場合、土壇場になってから介入するよう指示されたという。
地方政府は例えば失業対策などで社会不安を抑え、住宅購入者および幅広い経済への影響を和らげるよう求められた。恒大集団を巡る状況が悪化すれば、雇用情勢にも影響が及びそうだ。
恒大集団は今後、次々に社債の利払い期限を迎える。注目は23日に期日を迎える米ドル債の利払いだ。...
ルルレモン、時価総額H&M超え 「御三家」の一角崩す: 日本経済新聞
「全ての事業領域で継続的な強さを証明した」。ルルレモンのカルビン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)は9月上旬に発表した2021年5~7月期連結決算をこう評価する。売上高は前年同期比6割増の14.5億ドル(約1600億円)、純利益は2.4倍の約2億ドル(約230億円)と大幅に伸びた。
好決算で株価は最高値圏で推移し、時価総額は約6兆円まで拡大した。H&M(3.5兆円)とは抜きつ抜かれつだったが、いまや「ZARA」のスペインのインディテックス(11.9兆円)、ファーストリテイリング(8兆円)に次ぐ。インディテックス、ファストリ、H&Mの「アパレル御三家」の一角をルルレモンが崩しつつある。
強みは高単価の商品が生み出す粗利益率と、ファストファッション大手と一線を画す事業モデルだ。店では「エデュケーター」と呼ぶ店員が、商品だけでなくヨガやフィットネスに関する情報を提供。ランニングコースやヨガの上達法も教える。その場で服を購入してもらわなくても、ネットで購入してもらえればいいという考えだ。競合のようなマス広告に頼らず、セレブの口コミなどを活用し価格競争力とブランド力を維持する。
ルルレモンの電子商取引(EC)比率は前期で5割超だった。3割前後とみられるインディテックスやH&M、国内ユニクロ事業で1割強のファストリを上回る。売上高粗利益率は55%台で、ファストリやH&Mより5ポイント以上高い。
ルルレモンの店舗は世界に500超ある。6000店を超すインディテックス、約3600店のファストリと比べ、店舗にかかる人件費などが少なく済む。売上高に占める販売費・一般管理費(減価償却費など含む)の割合は30%台と、40%台の3社より低い。
認知症患者の230兆円資産、凍結防ぐ金融革新: 日本経済新聞
認知症患者が保有する金融資産は2030年度に230兆円にのぼり、家計全体に占める割合は1割になるとの試算がある。親が認知症と判断されれば、子どもが引き出したり運用商品を解約したりすることが難しくなる。資産の凍結を防ぐカギは、ITを活用した金融革新だ。
介護をはじめ高齢化が進む日本の課題解決に取り組むエクサウィザーズ。高齢者の財産管理や生活を幅広く支援する成年後見制度に関するサービスを検討するなかで、そもそも認知症になる前に成年後見の準備ができていない実態が分かったという。「事前検知ができれば、より成年後見が進むのではないか」ということから、口座の異常検知のアイデアが生まれた。
異常検知のアルゴリズムは、エクサウィザーズが技術的に確立しており、実用化の段階に入っている。課題は技術以外のところにある。高齢者本人の同意だ。前川智明執行役員は「子供であっても自分の金融取引は見られたくないという高齢者もいる。そういった消費者心理をふまえたサービス設計が必要」と話す。
トゥルー・リンクは月額10ドルの利用料で、ビザプリペイドカードを高齢者に発行する。高齢者は事前に入金された金額を限度に買い物をしたり、ATMから現金を引き出したりすることができる。管理者を決めるのもサービスの特徴で、管理者は高齢者の利用履歴をチェックしたり、利用条件や利用限度額を制御したりする権限を持つ。
注目されているのは、認知症の発症で資産が凍結される前に金融資産や不動産の管理を家族らに託す家族信託だ。家族信託の分野でも日々動く資産の状況を見える化し、管理をしやすくするデジタルツールへのニーズは出てきそうだ。
認知症への備えは、金融機関にとって新たな分野となる。本人の意思を尊重しながら、財産が本人のために確実に使われるようにするためには、どんなサービスができるのか。金融の革新はこの分野でも待ったなしだ。
「業務スーパー」はなぜ強い 創業者が語る、唯一無二の経営論:日経クロストレンド
従業員が経営者に望むことは何だと思いますか。「世のため、人のため」というのが事業の大前提。そのうえで会社を大きくして昇格するポジションを用意することだと私は考えています。
そのために必要なのは母数、つまり売り上げの拡大です。電気代や水道代を気にしなくても、同じ従業員数で売り上げを2倍にすれば、コストは単純計算で半分にできます。
売り上げ拡大に加えて、トータルコストを抑える仕組みの積み重ねもあり、業務スーパーの平均販管費比率(販売費および一般管理費が売上高に占める割合)は14%を実現させています。国内で20%を下回る食品スーパーはほぼゼロで、22〜25%が一般的。ローコスト経営で知られる米小売り最大手のウォルマートでも16%程度です。
私が幸運だったのは、このウォルマートに30代で出合ったこと。当時は業務スーパーを始める前で、別の食品スーパーを経営していました。そして日本の食品加工会社と組んで、中国に建てた工場で製品を作り、商社を通して売るビジネスもやっていた。ウォルマートもその商社と取引をしていて、それがご縁で彼らが私たちの工場を見学しに来たのです。
お互いのビジネスを紹介し合って驚いたのは、ウォルマートの極めて効率的な経営でした。一例を挙げましょう。彼らは店で販売する商品の仕入れを3カ月先、半年先までの長期スパンで見通して計画していました。そのうえで、納入するメーカーに対して値下げをきっちり要求する。これが彼らの強さの源泉です。
私はこれまで、「税引き前利益の半分を、次のビジネススタイルを生み出すために使う」という考えを絶えず実践してきました。相応の結果を出すには、ある程度の金額を注ぎ込む必要があります。かといって真面目な経営者にありがちですが、やり過ぎて利益のすべてを投資に回すと、失敗したときのダメージが大きい。私のやり方ならば、仮に失敗しても大きな支障はありません。
そもそもの話をすると、私は「失敗は必ず起きる、当たり前のもの」と考えています。あらゆるものが高い完成度で仕上がっている現代において、新しい挑戦は正直に言ってほとんど成功しません。実際、私のこれまでを振り返ると10のうち9は失敗でした。けれども気にしたことはありません。誤解を招くかもしれませんが、失敗するためにやっているとも言えます。
中国不動産フルレバで借金しすぎ
— 越前₍₍⁽⁽🐕₎₎⁾⁾ (@taraba777) 2021年9月23日
しかも金利10%以上で借りてるからこれ🥲 pic.twitter.com/yXak3ovgJ0
◆FOMCまとめ
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) 2021年9月22日
FOMCのザックリまとめです。時間優先でつくっております
NYからのFOMCカバーは今回が最後。あしたのフライトで東京に帰ります。帰国後もFOMCは可能な限り、しっかりと発信していこうと思っています。引き続きよろしくお願いします🙇♂️ pic.twitter.com/Ud1TyjGudA